コケティッシュ美女を語る前に
そもそものコケティッシュの意味を考えないといけないですね。
「コケティッシュ」という言葉を辞書で引いてみると
なまめかしい
いろっぽい
あだっぽい
とあります。「あだ」は古い言い回しですが、「粋である」という意味も含まれているそうです。
成熟したいかにもセクシーな女性をコケティッシュとは言わないように

確かにコケティッシュには性的な魅力以上の"何か"があるようです。
「粋」と聞いても
「よう!助さん、今日も寿司食いねェ。今日の流しも決まってるねェ」と、
貧困な発想ばかり浮んできますが

〜個人的な「粋」の偏ったイメージ〜
でも、実際の江戸時代の人たちの「粋」で「いなせ」といえば
昔読んだ本によると
男性はとにかくスリムに見せること。ファッションリーダーは歌舞伎役者で、
茶系、グレー系の色の着物が特に流行。あと歯が白い男性はモテる。
歌がうまい男性もモテる。それが粋でいなせなんでい、とありました。
浮かんでくるのはただのチャラ男です。粋って本当に何でしょう。
セルフプロデュースが上手ということでいいのかな。
うん、そういうことにしておきましょう。
■女性の魅力の3本柱男性にとって、女性の魅力は
母性、娼婦性に少女性(処女性)を加えた3つの性質からもたらされるものであると言えます。
もしかしたら違うかもしれませんが、とりあえずそういうことにしてみます。
女性の魅力は「母性と娼婦性」と主張しているのはこちらの本。
それに「少女性」をプラスしてみたのは、私の周りの男性を見ていると
自分の伴侶について、いくつになっても乙女のような純粋さというものを
特に愛していらっしゃるようなロマンチストの人が多いので、
うーむ大事なのかなーと。

上記の本で知ったのですが
「男は3人のママを持つ。母親、女房、そしてバーのママである。」という冗談があるそうで
男性の女性に対する欲求は「甘えた〜い、必要とされた〜い、かっこつけた〜い」
そのくらいと思っていいかもしれません。
とすると男性には「すご〜い、えら〜い、かっこいい〜」と言っておけば
勝手に機嫌が良くなってくれるのではないだろうか?と
男性各氏に聞いてみたところ

「男心はもうちょっと複雑だけど(中略)そんなかんじ」(20代男性)
「いやいや(中略)そんなかんじ」(40代男性)
「そんなかんじ」(80代男性)だそうです。
でも私も「すご〜いえら〜い、かっわいーい」と言われたら
正直悪い気はしません。ひひひ。。。
話がそれました。
この場合、母性は海のような懐の深さ、と同時に湿度の高い女の情念。
娼婦性は自分の魅力を、自らの享楽のため最大限に活用するさま。自己中心。破壊的。
少女性は純粋さと高潔な残酷さ、そしてそのアンバランスから来る無邪気なエキセントリックさ、と
言葉から来るイメージでかるーく定義したいと思います。
コケティッシュと称される女性はそのすべてが基準値を越えているイメージです。

先に述べたとおり、成熟した魅力を持つ女性を
あまり「コケティッシュ」と表現しないことから、
特に少女性というものがかなり重要になってくるのではないかと考えてみてもいいかもしれません。
ということでコケティッシュをロリータ的魅力と繋げて考える人も多いのですが、
ナボコフの「ロリータ」を読んで、ロリータにコケティッシュさを感じるかというと
私は全く感じません。

どちらかというと、ロリータは年齢よりは少しませた程度の普通の女の子で、
彼女のそばにいたおっさんに相当の問題があっただけではないかと思います。。
コケティッシュは、「女性」の内側に存在する未熟な「少女性」が醸し出すものだから
いいんだと思うのですよと声を大にして言いたいのです。
だって少女は少女ではないか少女なんだもの。
こういう話はますます長くなるので、一旦中断しまひょ。そうひまひょ。
■大楠道代さんコケティッシュな魅力を体現している女優さんといえば、まず浮かぶのが大楠道代さん。
映画「陽炎座」より原田芳雄さんの遺作となった「大鹿村騒動記」にも出演していらっしゃいますね。
大楠さんの魅力を堪能できる映画は、やっぱり「陽炎座」かと思います。
もう美人すぎて美人すぎて、DVDがすり減る程観ました。
しかも「陽炎座」の原作は「婦系図」でおなじみの泉鏡花。清順映画の雰囲気と相まって
言いたいことはたくさんあるのですが、真の美を前にすると人は言葉の無力さを痛感するものです。
映画「陽炎座」はこの世とあの世ともつかない狭間で謎の女に翻弄される劇作家の男を描いています。
大楠さんは、その謎めいた人妻を演じていらっしゃいます。
映画「陽炎座」より「三度びお会いして、四度目の逢瀬は恋になります。
死なねばなりません。 それでもお会いしたいと思うのです」その理屈はなんじゃ!と思いますが
大楠さんのしっとりとしたまなざしと声で言われてしまうと
「そうなのか、よし、死のう」と納得してしまいます。
映画「陽炎座」より今まで、色々な人種の方々の顔を見てきましたが、変な言い方ですけど
一番好みなのは日本女性です。そして、自分がそうだからというのも置いておいて
面長の日本人女性の顔が本当に好きで好きで。どうしましょう。
鈴木清順映画のDVDは大抵のツタヤに置いてあります陽炎座は加賀まりこさんや楠田枝里子さんも出演しているので、
陽と陰のコケティッシュ美女を堪能できる映画です。松田優作になりたい。
面長美人は年を重ねても美人です。
映画「人間失格」より■麻生久美子さんはじめてその存在を知ったときに、大楠さんを彷彿とさせる美女だ!と
ガッツポーズしてしまったのは、こちらの女優さん。
おなじみ麻生久美子さんです。
SALAのCMもきれいでしたねー。これでハマった人も多いのではないでしょうか。
ちなみにCMのミクスチャーっぽい曲はPleymoというフランスのバンドの
アルバムに収録されていない謎の曲ですが(youtubeには
フルバージョンがある。。)
それ以外の楽曲はCM用に作ったもので、15秒ぶんしか無いらしいです。
放送当時、あまりにも問い合わせが多いので制作者が
インタビューを受けていた番組を見たという記憶があるんですよね。
やっと発揮できたまめ知識。
この黒髪おでこ出しワンレンロングのヘアスタイルは
面長でも鼻先が下がり気味で、鼻と口の間の距離が狭い人が
よく似合うのではないかというのが持論なのですが
どうでしょう。
カネボウSALA CMより麻生久美子さんの魅力といえば、ふと押せばさらさら流されてくれそうな
そんな風にさらされる川辺の柳の枝のようなイメージがありますが
しかし気付けば枝に手を出した自分が流され、渦の中にいるような
ドロドロしたストリームに巻き込まれていってしまう
底なし沼のような情念を感じる希有な女優さんです。

杉浦日向子さんの「百物語」というマンガの中で
地獄に通じる池に手を突っ込んでしまった男の話があります。
池の中に手を入れているあいだは、まるで綿のような心地ですが
いざ池から手を引いてみると、とたんに手がちぎれるような熱さと痛さで
結局男は池に身を投じてしまいます。
小学生の頃読んだ話なので、うろ覚えですが
印象に残っていて好きな話です。(他の99話は全く覚えていないのに、これだけ覚えてます)
麻生久美子さんのコケティッシュな魅力というのは
この「地獄の池」のようです。
もし麻生さんにあだ名をつけるなら、インスタント沼ではなく
「地獄沼」、地獄沼のような美女、そう呼んでみたい。
出演作も多い麻生さんですが、妖しい魅力ということで一押しなのが
映画「たみおのしあわせ」での麻生久美子さん。
映画「たみおのしあわせ」よりこちらの映画では、主人公タミオの婚約者の女性、瞳を演じていらっしゃいます。
瞳の、義理の父に対する思いというのがまた複雑で妖艶で、とても楽しい映画となっています。
極めつけがこちらの台詞。
「私のこと、ちゃんと見ててね。バカなの、私。
わかってるの自分で。凧みたいな女だって。
ちゃんと下で紐をひっぱってくれてる人がいないと、どこか飛んでっちゃうの」たまらないですね。
かつ、麻生久美子さんの「道路で寝ていた」などの私生活についての
エキセントリックな言動が、魅力に妖しい花を添えるのでしょう。
麻生さんが面長美女でなかったら
「中央線東西線直通エリアの住人に人気がありそうな人」くらいの認識で
終わっていたかもしれないです。(私のなかでは)

↑ このあたりです このあたり。 偏見です。
麻生久美子さんにこんなにも惹かれるのは、
彼女が面長美女であるからに他ならないのです。
先の「瞳」の台詞だって、面長美女ではない人が言ったら
頭を1発パカンと叩いて「何言ってるんだ、しっかりしろ!!」、それで済ませてしまいます。
カネボウSALA CMより友人との間で「麻生久美子は前髪あり派、なし派」の論争が未だ絶えないのですが
私は「あったほうが役の幅は広がるのだろうけれどなし派」です。
■菅野美穂さん菅野美穂さん。

こちらの女優さんの演技力は素晴らしいです。
昔、大竹しのぶさんとの2人芝居「奇跡の人(ヘレンケラー)」を観に行ったのですが
エネルギーがものすごかったです。
大竹しのぶが菅野美穂にスープレックスをかます舞台など
今後も見られないでしょうね。貴重な機会でした。
菅野さんも数々のドラマや映画に出演されていますが、
コケティッシュな魅力を発揮している菅野美穂さんを見る場合は
映画「落下する夕方」がおすすめです。
![落下する夕方 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51KYBF540RL._SL160_.jpg)
おすすめなのですけど、レンタルDVDをなかなか見かけない作品でもあります。
来年の1月にまたDVDが発売されるそうなので、
取り扱いが増えると良いのですけど。。
ざっくり映画の内容を説明しますと、
長年同棲していた恋人から突然「好きな人が出来た」と別れ話を切り出され、
彼が出て行ったあとのマンションにひとり残されてしまった女性が主人公です。
元恋人への未練たっぷりに暮らす彼女の元にある日、彼の心を奪った張本人の
華子という女性が押しかけてきて、何故かふたりは一緒に暮らすことになります。
一人の女性が「ゆっくり」失恋していくさまを描いた話です。
菅野さんは、その不思議な魅力を持つ華子の役を見事に演じきっています。
主人公は、幸せだった自分と元恋人との生活を壊したはずの華子に
複雑な思いを抱えつつも、奔放な華子に惹かれてしまうのです。
ちなみにそのときの菅野美穂さんの髪型は確か
面長カバーに良さそうな前髪ありふわふわロングヘアでかわいかったです。
上の画像のイメージに近いかな。。
もちろん江國香織さんの原作小説もおすすめです。
あんまり江國さんの作品で何度も読み返すほどハマったものは無いのですが、これだけは
ふとしたときに華子に会いたくなって、何度も何度も開いてしまう、一番好きな作品です。
原作ファンには映画版はちょっといまいちの評価だったりするのですが
キャストが好きなので甘めの評価です。。

映画ではそのエピソードが出てきたか忘れちゃったのですが
華子はへちまコロンを愛用しているんですよね。
こちらを読んでから私の中でコケティッシュ美女の化粧品は
素朴である、という法則が勝手に出来ました。
ところで、「催眠」という、一言で形容すると「ヒッドイ」映画があるのですが
眼帯をした菅野さんを見て「これはコケティッシュ美女!」と映画館までワクワク観に行って、、
映画「催眠」より15年近く経った今でも後悔しています。
コケティッシュも、「妖艶」を通り越して
「妖怪」になっちゃったら別物なんです!!!!
危うい女と危ない女は、似ているようで全然違う生き物なのです。
■中谷美紀さん20代のころの中谷美紀さんは、神がかって美人です。
それこそ危うい魅力に溢れていますね。
「砂の果実」PVより特に「砂の果実」で教授とMステで共演なさったときは
あまりの美しさに思わず持っていたインスタントカメラで
テレビの画面を写してしまったくらいでした。
この回ちなみにその写真は、現像したところ母が「心霊写真だよ」と言うので
燃やされてしまいましたが、単に教授がブレてただけな気がします。
ただ佇んでいるのを見るだけで、小説や詩や絵、音楽などが作りたくなってくる、
とにかく霊感が降りてくるというまさに物語性のある美女、それが中谷さんです。

コケティッシュ美女は「年上男性とセット」でさらに魅力を増すのでしょうか。
マツモトトモさんの「キス」という漫画でも、そのへんのフェチシズムを
意識というか、全開丸出しにしたようなお話がありました。
何巻だっけ。。主人公の恋人の弟のエピソードです。
最近の、落ち着いたかんじの中谷さんは
「粋」な女性を目指しているというか、まわりまわって行き着いたところに
いらっしゃるのだなあと思います。
粋とはやはり自分の理想の美への飽くなき追求なのか!
ショートヘアのときのほうが外見的にはコケティッシュ美女。

力の抜けたロングヘアで荒川良々さんと共演なさっているCMを見てからは
中谷さんは「コケティッシュ美女」ではなく「隠居美女」という
新たな物語の1ページを私に開いてくれました。
破滅しなかったコケティッシュ美女、それが隠居美女。
さびれた港町の中華食堂のパートとして、
または社長含め従業員3人で切り盛りする田中製作所の事務員として、
突如平和な町に現れる謎の美女(中谷美紀)。
美女に沸く周囲をよそに、黙々と働く美女。
都会を知らない素朴な青年(荒川良々)は美女に惹かれ、
その青年の真っ直ぐな好意に美女が頑なだった心を開き始めたとき
東京から彼女を追って謎の男性(グダグダの渡部篤郎かボロボロの真田広之)が現れるのだった。
「ミキさん、まだその彼のことが好きなんだろう!素直になって、一緒に帰りなよ!」
「あらかわくん。。私。。。」惑う美女の視線の先、やぶから飛び出る謎の男!
「ミキ、帰ろう」♪テテテテッテッテ(BGM:ガスコンロのCMのやつ)
深夜のテンションは
いろいろ想像が膨らみます。
止まらなくなりそうなのでパソコンを無理矢理閉じます。
メイクとか髪型について書こうと思ったのが
ただのツタヤの回し者みたいな記事になりました。
まあいいか。
面長美女ばんざーい。